カバー株式会社は、「ホロライブプロダクション」内の音楽レーベル「イノナカミュージック」に所属するバーチャルシンガー・AZKiの6度目となるワンマンライブ『AZKi 6th LiVE Re:Creating world』を2020年12月6日(日)に配信限定で開催。本日12月10日(木)、オフィシャルレポートが公開された。
目次
■ワンマンライブ『AZKi 6th LiVE Re:Creating world』オフィシャルレポート
取材・文 / 森山ド・ロ( https://twitter.com/doro0157 )
2020年12月6日(日)AZKi 6度目となるワンマンライブ『AZKi 6th LiVE Re:Creating world』が配信限定で開催された。
2020年最後のワンマンライブも配信限定ライブという形で開催されることになったが、5thライブ『R.I.P AZHOOD』(*7月開催)、ときのそら(ホロライブ)とのユニットであるSorAZライブ『SorAZ Special Live 刹那的クロニクル』(*9月開催)と、リアルライブでなくても現状体験しうる最高峰の演出を魅せてくれるAZKiチームが今年最後のライブに何を見せてくれるのか……多くの開拓者(*AZKi ファン名称)からの期待が寄せられたライブとなった。
『Oveture』が鳴り響くと、真っ暗な空間に赤のペンライトだけが会場内で揺れ動く。高揚感を掻き立てる演出があくまでも配信上ではあるが「リアルライブ」を想定されていると認識できるのがAZKiの配信ライブだろう。『自己アレルギー』のイントロが流れ出すのと同時に、漆黒に包まれたAZKiの姿が現れた。会場内のテンションを一気に最高潮まで持っていく始まりから、『嘘嘘嘘嘘』『ERROR』とノンストップのアッパーチューンが続いていく。MVの映像をバックにスポットライトが縦横無尽に暴れ回る。音に合わせて軽快に動き回るAZKiだが、抜群の安定感を誇る歌唱力は相変わらずで、ライブへの高まる感情を抑えつつ、しっかりと歌い上げる姿に開幕から胸を打たれることになった。
軽くMCを挟んだあとは、『さよならヒーロー』を披露。先程までのハードな楽曲群に光を当てるかのような真っ白なスポットライトが差し込むと、透き通るようなAZKiの歌声が会場内に響き渡る。楽曲に合わせて感情の入れ方を絶妙に変えていくAZKiの凄さが序盤から垣間見える。続いて先日リリースされた2枚目のアルバムから『ローテート・リピーテッド』を披露。この楽曲もまたAZKiの新境地と言っても過言ではないだろう。jazzyな演奏にAZKiの落ち着きながらも力強い歌声が妙にマッチした楽曲で、とにかく聴き心地は抜群。
盛り上がる楽曲からガクンっと聞かせにくるローテンポの楽曲が続いた。新曲である『petal dance』は、普段からAZKiが口にする感謝の気持ちを含めた、AZKi自身が持つ暖かさを落とし込んだ楽曲。そのコンセプトを具現化するかのように淡い光の演出が会場内を一気にエモーショナルな雰囲気に変貌させた。続いて披露した『止まない雨』もAZKi至高のバラード曲だろう。タイトル通り水色の光がまるで会場内に雨が降っているかのような演出になっており、VJチームの本気が存分に発揮されていた。その流れで最後に披露したのは『mirror』。雨の中から一気に深海に落ちるかのような深い青の色合いがステージを覆い尽くす。AZKiの言う、周りの人の協力によってライブができるという言葉が痛いほど伝わる瞬間だと感じた。表現力という無限の領域において、周りが彩る力の凄さは偉大なんだと、チームが作り上げていくライブという言葉の強さをこのバラードパートで感じることができた。
エモーショナルな余韻に浸る開拓者たちの元に『Take me to Heaven』の軽快なトラックが流れ出す。会場内を一気にダンスフロアへと変貌させ、AZKiもクラブディーバへと変身を遂げていた。赤のスポットライトが緩やかに左右へと流れ出し、そのまま『Midnight song』を披露する。最後にはDJ/トラックメーカーであるBatsuが手掛ける新曲『タイムカプセル』が披露された。もはや歌いこなせないジャンルはないのかと疑いたくなるほどまた新たな新境地を魅せてくれるAZKiのパフォーマンスにとにかく圧巻させられた。夜の都会的な映像演出をバックに小刻みに揺れるAZKiの姿は印象的だった。
MCではAZKiが「もしも」の話をする。単純に言えば、コロナがなかった世界線の話だ。リアルライブに向けて動いてきたAZKiチームとそれに相反する新型コロナウイルスの脅威、もしコロナがなかったらどうなっていたのだろうか。それでもAZKiは歌い続けるし、開拓者のみんなに歌声を届けたいというAZKiの気持ちを感じることができた反面、当たり前のことが当たり前にできなかった2020年の情勢に対しての悔しさみたいなものも汲み取れた。状況に応じてやれることを最大限に実現させてきたAZKiチームのポテンシャルの高さがあるからこそ、リアルライブに対する気持ちは計り知れないと思う。それでも配信という形でも最高のライブを見せることができるのは、チームの意地みたいなものがあるのかもしれない。筆者はそう感じ取った。
その流れで披露されたのは『世界は巡り、やがて君のものになる』。MCからの最高の選曲と言っても過言ではないだろう。ここからは所謂AZKiの真骨頂でもある感情の殴り合いのような選曲が繰り広げられた。今年のキラーチューンでもある『青い夢』、そして代名詞とも言える『いのち』が容赦なく披露された。2020年に対する様々な感情を代弁するかのような、ストレートな感情がいつにもまして込められた時間だった。線切れそうなか細い歌声から、力強い歌声まで、AZKiにしかできない歌のパフォーマンスがとにかく見ているものを殴りつけた。リアルじゃなくても思いは伝わるが、それをより鮮明にまっすぐ伝えられるAZKiの凄さがとにかくこの時間で発揮された。
そして再びムードは一変する。『FEEL ALiVE』『Face of Fact』『Eternity Bright』のアッパーなクラブミュージックが会場に鳴り響く。こういう近代的な楽曲が今のAZKiの衣装にマッチするなと思いながらも、なんだか新鮮な印象が入り交じる感情になった。赤いライトが攻撃的に楽曲に合わせて雰囲気を彩っていく。鮮やかな蛍光色とAZKiの歌声だけでここまで世界観を作り上げることができるのかと感心しながら、未来を彷彿とさせる選曲にただただ衝撃を受けた。縦横無尽に動き回るAZKiの姿に合わせて演出からペンライトの動きが絶妙にシンクロしていた。
アンコールに向けて、AZKiの可愛いが全面に伝わるPOPソングが披露される。初期の頃からずっと愛され、ライブでも歌われることが多い『フェリシア』はとにかくAZKiが楽しそうに歌うのが印象的。そして『猫ならばいける』は今AZKiのライブで一番盛り上がる楽曲と言っても過言ではないだろう。ステージいっぱいとにかく動き回るAZKiから感じられる可愛いさと思わず口ずさんでしまうキャッチーな楽曲だ。そして続いて披露した『発光体ソーラーサイクル』は、2020年のAKIBA-POPをコンセプトに作られた楽曲。どこか懐かしさを感じるメロディーラインと、新しさある音の作りが醸し出す絶妙なPOPソングだ。この楽曲も今後ライブで盛り上がるキラーチューンとして歌われ続けるとこの日のライブを見て感じた。
「ライブしてよかったな」とAZKiの口から会場全体にメッセージが放たれた。色んな人の協力によってライブが作られていき、チームや開拓者に向けてAZKiから感謝の言葉が語られた。その言葉を歌で伝えるかのように新曲『運命の在処』がアンコール前最後の楽曲として披露された。「誰もが抱える生きる事への疑問や不安」、それに対し葛藤する気持ちを表現したこの楽曲は、AZKiそのものを曲に落とし込んだような楽曲だと最初に感じた。AZKiの高音が鳴り響くむき出しの曲調も特徴的で、赤いペンライトが高音に合わせて伸びていくさまに感動した。
AZKiのセルフアンコールから、AZKiライブ史上最大となる27曲披露へのラストスパートがここから繰り広げられる。『フロンティアローカス』から緩やかなスタートをきると、『ちいさな心が決めたこと』『without U』と終盤に相応しい楽曲が立て続けに披露された。毎回思うが、アンコールに入ってからより歌声から表現力が研ぎ澄まされていると感じる。疲れを知らないという言葉で片付けるのは簡単だが、特にこの日は2020年に抱いた特別な感情を全てこの日のライブに置いていくかのような、楽曲の雰囲気に反してパフォーマンスに鬼気迫るような気迫がひしひしと伝わった。
そしてアンコールの概念を打ち砕く楽曲数で最後に『Creating world 2020ver.』『from A to Z』『in this world』の3曲が披露された。どんな困難があっても何度でも開拓していくAZKiの信念を再確認させられる『Creating world 2020ver.』から開拓者とのユニゾン曲である『from A to Z』の流れは、リアルライブで聴くことができればどうなっていたのだろうかと、心の底から震えるような歯がゆくも感動に満ちた感情が押し寄せた。MCで語った「もしも」の世界線は何があっても訪れることはないが、なぜもしもの世界線をAZKiは語ったのか、どういう意図があって語ったのかがこの場面でわかったような気がした。
そして『in this world』が最後にくるのはなんとなく予想がついていた開拓者も多かったと思う。2020年最後のワンマンライブで世界を再構築するパフォーマンスは、ここまでの活動やライブ全てが伏線になっているかのような展開にとにかく度肝を抜かれた。AZKiが最後に語った「次の世界はみんなで作っていこうね」その言葉で、全てが救われた気がした。過去最多27曲を披露したAZKiは最後まで疲れを感じさせないパフォーマンスで2020年最後のワンマンライブを全速力で走り抜けた。
尚、本公演の終幕直前に新情報の解禁がスクリーン上にアナウンスされた。
1つ目は2021年にAZKiの3rd衣装お披露目が行われるという事、
2つ目は過去2回開催された音楽配信イベント「音楽を止めるな」が2021年3月3日に開催されるという事、
3つ目は文字「BACK TO ENTAS」が大きく表示された事だ。
これらの詳細の発表は後日AZKi SNS等で行われるので、各アカウントをフォローして詳細を待とう。
■セットリスト
1.Overture(SE)
2.自己アレルギー
3.嘘嘘嘘嘘
4.ERROR
5.さよならヒーロー
6.ローテート・リピーテッド
7.petal dance
8.止まない雨
9.mirror
10.Take me to Heaven
11.Midnight song
12.タイムカプセル
13.世界は巡り、やがて君のものになる
14.青い夢
15.いのち
16.FEEL ALiVE
17.Face of Fact
18.Eternity Bright
19.フェリシア
20.猫ならばいける
21.発光体ソーラーサイクル
22.運命の在処
EN1.フロンティアローカス
EN2.ちいさな心が決めたこと
EN3.without U
EN4.Creating world 2020ver.
EN5.from A to Z
EN6.in this world
■AZKi 6th LIVE Re:Creating world(アーカイブチケット購入可能)
■12月13日開催「もう一度AZKiと見るRe:Creating world」
▼公演名
「AZKi 6th LIVE Re:Creating world」
▼視聴チケット価格・販売期間 / 諸注意
●公演本編(アーカイブ配信中) :¥3,300(税込)
※配信限定ライブとなります。
※チケット販売の受付締切は、【2021/1/6(水)23:59まで 】となります。
※【2021/1/6(水)23:59まで 】ディレイ配信枠にてアーカイブを何度でもご覧いただけます。12/6のライブ本番チケットを購入のお客様はそのままディレイ配信枠にてアーカイブを視聴できます。12/6のライブ本番チケットを購入していないお客様は別途ディレイ配信枠のチケットを購入することでアーカイブを視聴できます。
※本公演に関して、録音録画は禁止とさせていただきます。 但し、放送画面のスクリーンショットの撮影、ならびに撮影した「静止画」のアップロードを各種SNS、WEBサービスで行う事を許可致します。
●12月13日開催「もう一度AZKiと見るRe:Creating world」: ¥1,000(税込)
詳細 : https://www.zan-live.com/live/detail/10042
▼視聴チケット購入URL
公演本編 : https://www.zan-live.com/live/detail/10039
「もう一度AZKiと見るRe:Creating world」 : https://www.zan-live.com/live/detail/10042
▼公演ハッシュタグ
#もう一度AZKiと
■AZKi 2nd Full Album「Re:Creating world」
▼リリース日/ 価格 / 品番
2020年12月1日 / ¥3,300(税込) / INNK-0005
▼作品についてのハッシュタグ
#AZKiは世界再創造
▼トラックリスト / SECRET(DLC)
1. 運命の在処(作詞:yuiko / 作編曲:小高光太郎・矢野達也)
2. Eternity Bright ( 作曲・編曲:HAMA / 作詞:SHiKi)
3. petal dance( 作詞・作曲・編曲:rionos / ギター:和賀 裕希(fhána) / バイオリン:岩嵜 壮志 / ドラム:中 航 / コーラス:rionos / MIX:rionos・kain)
4. ローテート・リピーテッド( 作詞・作曲:AZKi / 編曲:田口囁一 / ギター・ベース:ベントラーカオル / ミックス:坂知学(hina studio))
5. 止まない雨( 作詞・作曲・編曲:MANYO / ギター:吉田穣 / ベース:蛇石徹 / ピアノ:あいあい / MIX:坂知学)
6. 青い夢( 作詞・作曲・編曲・MIX:瀬名航)
7. 光( 作詞:池真衣 / 作曲・編曲・ギター:アシノ)
8. タイムカプセル( 作詞・作曲・編曲:Batsu (USAGI Production) )
9. Intersection( 作詞・作曲・編曲:lapix)
10. Take me to Heaven( 作詞:七条レタス / 作曲・編曲:D.watt (USAGI Production)
11. 猫ならばいける( 作詞・作曲・編曲:ぼっちぼろまる / MIX:オサム)
12. 発光体ソーラーサイクル( 作詞・作曲・編曲:MOSAIC.WAV / コーラス:み〜こ(MOSAIC.WAV) / シンセサイザー・プログラミング:柏森進(MOSAIC.WAV) / MIX:柏森進(MOSAIC.WAV)
13. in this world( 作詞・作曲・編曲:流歌)
※.SECRET (DLC / キーワードはCDパッケージ内よりお探しください。)
・Overture
・Creating world 2020ver.
・青い夢 アコースティックver.
・特別対談2本(音声データ)
・その他おまけ付き
▼AZKi 2nd Full Album「Re:Creating world」リリース特設サイト
http://recreatingworld.azki-official.com/
▼販売・予約リンク
AZKi OFFICIAL STOREにて販売中。
販売URL : https://store.azki-official.com/product/25245
■AZKi 各種SNS
・YouTube:http://ur0.work/Nu8M
・Twitter:https://twitter.com/AZKi_VDiVA
・note : https://note.mu/azkinote
・公式HP : http://azki-official.com/
・pixiv FANBOX『FRONTLiNE』 : https://www.pixiv.net/fanbox/creator/46440607
・公式オンラインストア : https://store.azki-official.com/