伊藤忠インタラクティブ株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:堀内 真人、以下 IIC)は、フェンリル株式会社(本社:大阪市、最高経営責任者:牧野 兼史、以下 フェンリル)と共同で、低コストで簡単に、自由なVirtual Reality(VR)空間を構築できるウェブサービス「VR VENUE」のサービス提供を開始したことを明らかにしました。
■「VR VENUE」について
「VR VENUE」は、WEBブラウザで従来のホームページと同じ感覚でアクセスできるVR空間を、簡単に低価格で、企画・開発・運用までワンストップで提供するサービスです。
オープンソースであるHubs Cloudをベースにしており、アマゾンウェブサービス(AWS)上のクラウドサーバ環境で動作し、コンテンツ管理システムを含むVR空間の公開を可能にしています。
ユーザは、ヘッドマウントディスプレイや特別な機材・ソフトウェアのインストールなど必要なく、いつでもどこでもパソコンやスマートフォンさえあればVR空間へのアクセスが可能になり、空間内で自分の好みのアバターで会話等を楽しむことなども出来ます。
また、VR空間運営者は、各社オリジナルのVR空間を低コストで簡単・スピーディーに構築できます。
WEBサービスの開発・デザインを強みとするIICとデジタルデザインの大老舗フェンリルというデザインを軸として長く実績のある2社で協業し、冷たい印象を持たれがちなVR空間内に日本ならではの愛着の湧く親近感を追求したUXの実現を目指し、コロナ禍でも「人のぬくもりが感じあえるコミュニケーションツール」をテーマに、サービス展開を行っていく予定です。
■第一弾の事例「 Innovation Space DEJIMA Digital」
第一弾の事例として、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称、CTC)が運営する、オープンイノベーションを目的としたスペースInnovation Space DEJIMAをウェブ上に再現した「Innovation Space DEJIMA Digital」のシステムについて開発を行いました。その中で、日本的なアバターを利用したコミュニケーション設計を行い、デジタルの中に温かみを感じさせる世界観をプロデュースしました。これまでリアル空間のDEJIMAで展開されてきたオフラインイベントに加え、どこからでも参加できるオンラインイベント等が展開されていく予定です。
今後、IICでは、「VR VENUE」を活用し、WEBブラウザで簡単にアクセス可能、低コスト、高クオリティなバーチャルオフィスやバーチャルイベントスペースを構築していく、ウェブVRサービスの開発、提供を行ってまいります。また、それらの空間を活用し、先進的なデジタルマーケティングの企画、運用も展開していく予定です。
■IIC 担当者コメント
コロナ禍の中で、未曾有の価値観の転換が起こっています。リアルイベント等の規制が強化されリアルの接点が失われている中、その代替手段としてVRが期待されていると思いますが、リアルの代替としてのVRだけではなく、従来のウェブサイトの役割それまでも、担っていくのではないかとも考えております。いままでのインターネット体験をさらに進化して、日本のVRのインフラとなっていくようなサービス創出に挑戦していきたいと考えております。
■フェンリル担当者コメント
今までVRのサービスは、高い演算能力を要する専用のハードウェアやソフトウェアが必要でしたが、Hubs Cloudの登場により、我々が一般的に使っているウェブブラウザでも、軽快に動作する環境が整ってきたことに驚くとともに、従来のウェブサイトで表現しきれていなかったインタラクションを、「VR VENUE」の世界で体験できるようになることは、ウェブサイトを次の次元に引き上げる技術だと確信しています。
Hubs Cloudは、世界中の開発者が日々機能を追加しており、活発な技術革新が行われていますので、「VR VENUE」の開発は、インターネット黎明期のようなワクワクした感覚が蘇りました。
「VR VENUE」で、より安全・安心な、心地いいコミュニケーションインフラを作りたいと思います。
サービス提供開始日
2020年12月22日