伊東ケイスケ監督によるVRアニメーション『Beat』が第40回バンクーバー国際映画祭「VIFF Immersed 2021」部⾨のアニメーションカテゴリーで受賞







株式会社CinemaLeap(本社:東京都品川区、代表取締役:大橋哲也、以下「CinemaLeap」)は、株式会社WOWOW(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員:田中 晃)と共同製作を行った、伊東ケイスケ監督によるVRアニメーション『Beat』が、第40回バンクーバー国際映画祭「VIFF Immersed 2021」部⾨のアニメーションカテゴリーにて受賞したことを発表しました。

【VIFF Immersed 2021 アニメーションカテゴリー受賞発表動画】

■VRアニメーション『Beat』について

バンクーバー国際映画祭(VIFF)は、本年で40 回を迎える歴史ある映画祭で、2021年10月1日(金)〜11日(月)まで開催されます。インディペンデント監督の発掘に力を入れている映画祭として、70 カ国以上の国と地域から作品応募が集まり、毎年約300作品が上映されています。XRテクノロジーを利⽤したダイナミックなストーリーテリングの作品を紹介する「VIFF Immersed 2021」部⾨では、最終選考に残ったVR とAR の15 作品の中から、「Cinematic Live Action」「Animation」「Documentary」「Augmented Storytelling」の各カテゴリーで受賞作品が選ばれます。『Beat』はアニメーションカテゴリーでの受賞となります。

『Beat』は、ユーザーが自分自身の心臓の鼓動を主人公のロボットと共有することで、物語に命を吹き込む作品です。ユーザーは自分の鼓動を分け与えたロボットを自分自身に重ね合わせながら、ロボットの心の葛藤や成長を体感し、物語を楽しむことができます。

今回のバンクーバー国際映画祭では、映画祭参加者が自宅からオンラインで体験できるように、VRヘッドセットとコントローラーを用いて体験するバージョンが上映されます。またそれとは別に、コントローラーの代わりに特別なデバイス「心臓ボックス」を手に持つことで、ユーザー自身の心臓の鼓動を感じながら作品を楽しめる、Haptics(触覚)技術(※)を用いたバージョンも制作しております。Haptics技術を用いたバージョンでは、聴診器を使ってユーザー自身の心臓の鼓動を取得し、作品内に登場するハートのアニメーション、音声、またユーザーが手に持つ「心臓ボックス」の振動とリアルタイムに同期させることが可能です。それによって、普段はあまり意識することのない自分の心臓の鼓動を、目で見て・耳で聴き・手で感じながら作品を楽しむことができます。

『Beat』では新しい技術を作品に組み合わせることにより、今までにない映像体験を提供し、これまでに第77 回ヴェネチア国際映画祭バーチャルリアリティ(VR)部⾨のコンペティション作品としてノミネート、また「Cannes XR」 VeeR Future Award 2021にもノミネートされています。

CinemaLeapは今後も、VR映画をはじめとする、従来の映画の枠組みを超えた新たな体験の提供に挑戦し、世界中の方々に感動を提供できるよう尽力して参ります。

※Hapticsとは、ユーザーに対して⼒・振動・動きなどの”触覚”を通じて情報を伝達するユーザーインターフェース技術の総称です。

■作品概要

・作品名:Beat
・製作年:2020年
・製作:株式会社 WOWOW・株式会社CinemaLeap
・作品尺:12分
・ジャンル:アニメーション
・あらすじ:Beatは、ユーザーの心臓の鼓動によってロボットに命が吹き込まれ、心を通わせて成長していく物語です。ユーザーのハートによって命を吹き込まれたマルボロは、もうひとりのロボット・カクボロと友達になりたいのに、不器用で関わり方が分からず怒らせてしまいます。しかしどうしても友達になりたかったマルボロは、相手を思いやる気持ちを持つことで、一度閉ざされてしまったカクボロの心を開いていきます。

・予告編動画URL:https://youtu.be/Z8PRVSNQbJg
・作品HP:http://keisukeitoh.com/beat

■制作チーム

・監督:伊東ケイスケ(VR & 3DCGアーティスト)
・プロデューサー:待場勝利(Supership株式会社VR戦略企画室 / VR映画プロデューサー)
・プロデューサー:藤岡寛子(株式会社 WOWOW 技術ICT局技術ICT企画部)
・アシスタントプロデューサー:大橋哲也(株式会社CinemaLeap 代表取締役)
・音楽:森下唯(ピアニスト)
・テクニカルサポート:橋本 裕(TECH Planning合同会社 技術顧問(XR担当)、VR Creators Labo事業 Director)
・鼓動体感技術提供:安藤英由樹(大阪芸術大学)

■監督プロフィール

伊東ケイスケ
VRアニメーション監督。 多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒。 メーカーのグラフィックデザイナーを経て、 2012年よりフリーランスのCGアーティストに転身。 現在はVRを用いたインタラクティブなストーリーテリングに挑戦している。 2020年に『Beat』が第77回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門、 および「Cannes XR」 VeeR Future Award 2021にノミネート。 2019年に『Feather』が第76回ヴェネチア国際映画祭にて、 VR部門では日本人初のビエンナーレカレッジセレクションとしてプレミア上映。 ほか、 ベルリン国際映画祭、 釜山国際映画祭、 SIGGRAPHなど数々の映画祭で監督作品が上映されている。

伊東ケイスケ監督 受賞コメント

ちょうど40周年の節⽬の、歴史ある国際映画祭で受賞させていただき、⼤変光栄に思います。Beatは⼼と⼼をつなげる物語です。それは⾃分の⼼臓の⿎動を意識することから始まります。世の中は目まぐるしく変わっています。しかし、あなたの⼼臓の⿎動はいつでも変わらないのです。上映の機会をくださった映画祭と、⼀緒にBeatを作り上げてくれた仲間たちに⼼から感謝します。

参考株式会社CinemaLeap プレスリリース