新たな挑戦とファンサに満ちた圧巻のライブ。式部めぐり3rd Anniversary Party『Over the Moon』イベントレポート







2023年2月12日(日)、東京・渋谷clubasiaにて、バーチャルシンガー式部めぐりの活動3周年を記念したライブイベント『Over the Moon』が開催された。

本イベントは2部構成で、第1部がアコースティック+ライブペイントイベント、第2部はゲストDJ+ゲストアーティストを招待したクラブナイトとなる。今回筆者は1部のアコースティックライブにお邪魔させてもらったので、その内容を綴っていこうと思う。

(本文:v-tuber zero)

■等身大アバターライブシステム「Monolis」を起用したリアルライブ

式部めぐり(以下、しきめぐ)は、2020年2月8日にデビューしたバーチャルシンガー。
企業に属さない、いわゆる”個人勢”として音楽をメインとした活動を行っており、これまでに数々の楽曲の公開や、大型バーチャルフェスイベントへの出演経験なども。

そんなしきめぐが活動3周年記念のライブ会場に選んだclubasiaは、渋谷を代表する老舗のクラブハウス。
個人勢ながらこの場所で単独ライブを開催出来るというのは、彼女が3年間この業界で必死に努力してきた結果なのだろう。誰にでも出来ることじゃない。
デビューから彼女を知る身としては、非常に感慨深いものである。

会場に入ると、既にしきめぐのファンで埋め尽くされており、物販には長蛇の列が。
更に奥の方に進むと、バルーンに装飾されたライブステージの上に、縦長のスクリーン「Monolis(モノリス)」が設置されていた。

「Monolis」は、山葵音楽学校プロジェクトが開発・運用を行う等身大アバターライブシステム。特殊LEDサイネージを使い、バーチャルキャラクターが等身大かつリアルタイムにコミュニケーション・パフォーマンスを行うことが出来るシステムだ。

<Monolis参考動画>

しきめぐは過去にも「Monolis」を使用したワンマンライブを開催しており、2022年度「Monolis」公式アンバサダーも務めていた。

更に今回、今年1月に販売開始されたモバイルモーションキャプチャー「mocopi(モコピ)」と連動した初の試みとのことで、「Monolis」を使ったライブを始めて生で観る筆者はどのようなライブになるのか非常に楽しみにしていた。

<mocopi参考動画>

■情報量が多すぎる圧倒的”リアルタイム”パフォーマンスの嵐

客席も埋まり、いよいよ開演時間。
Monolisにしきめぐが映されると共に、なんとステージに「megly(@megly_s)」が登場。

meglyは、しきめぐがリアルでライブ等に出演する際の活動名。
過去に「暴力的にカワイイ」「VIRTUAFLY EFFECT」「中村さんそと夢を見て」等のイベントにて出演しており、今回はmocopiを装着した状態で登場した。

「こんめぐー!」とお決まりの挨拶をし、自己紹介。
そして1部はアコースティックライブとなるので、ギター担当のようさん、そして、ライブペイント担当のまのでまりなさんの紹介が。

聞けばこのライブ中にイラストをリアルタイムで描き上げるとのこと。
ちなみにイラストの衣装は、会場のお客さんのアンケートで”megly”が着ているステージ衣装に決定した。
2人のしきめぐとギター、そしてライブペイントときたもんだ。
情報量が多いステージに戸惑いつつも、ライブは進行していく。

1曲目、「Aqua Loop」。言わずと知れたしきめぐの1st シングルだ。
原曲を何度も聴いてきたが、アコースティックアレンジとなるとまた雰囲気が変わって非常に新鮮だった。

動きが連動した2人のしきめぐのパフォーマンスはもちろん、ステージ上のスクリーンにはどんどん描き上がっていくいくイラストも観ることが出来る、どこを見ても楽しめる新しいライブの形がそこにあった。

2曲目「Sweet Bubble」は、1st Album「Prism」に収録され、「Aqua Loop」と同じくTEMPLIMEが作曲を担当した楽曲。
紫と赤のペンライトが揺れる会場にギターとしきめぐの歌声が響き渡る。

続けて3曲目は、活動初期の頃にカバーした「ふめつのこころ」。
これまでの活動を振り返るような選曲と、アコースティックならではの穏やかな雰囲気でライブ会場はとても心地よい空気に包まれていた。

4曲目はしきめぐの2ndシングルで自身が初めて作詞も手掛けた”かんたけ”こと「can’t take my eyes off you」。
途中歌詞を忘れてしまうアクシデントがあったものの、客席からの声援と手拍子で更に盛り上がりを見せた。

MCでは、3年間活動を続けるのは大変だったけど、これからもいろんな人に聴いてもらいたい、自信を持って推してほしいと活動4年目への意欲を見せた。

途中グッズをかけたじゃんけん大会も実施され、ファンとの交流も楽しみつつ和やかなムードでライブも後半戦へ突入。

MCからの流れで、5曲目は「neko ふかふか クッション」。
この曲はCF支援者限定のベストアルバムCDに収録された伝説の楽曲。
可愛らしい歌詞とギターが絶妙にマッチしていてとても癒された。

6曲目は「NONFICTION」。
前曲から雰囲気もガラリと変わり、しきめぐの綺麗な高音が会場に響き、ファンのペンライトの動きもより力が入っていくのが見て取れた。

気が付くとライブペイントもほぼ完成に近づき、ライブも残り数曲となった。
続く7曲目はMOTTO MUSICのコンピアルバム「Fortune.」に収録される「月影ミッドナイト」。
作詞作曲を手掛けるpiccoさんは、この日の2部のゲストとしても出演予定。

一斉に黄色に変わったペンライトの揺れも激しさを増し、この日のライブの盛り上がりは最高潮に。”会場がひとつになった瞬間”ってやつだ。

8曲目は、同じくこの日の2部にゲスト出演する隣町本舗さんのオリジナル楽曲「52Hzの鯨」のカバー。
ペンライトの色が青に変わり、まるで月明りに照らされる水面のような幻想的な会場に思わず息を飲む。

そして、最後の曲はしきめぐが初めて作詞作曲まで手掛けた楽曲「Bloom」。
赤のペンライト1色になったclubasiaの高い天井まで、しきめぐの高音が響き渡り、最初から最後まで見どころしかないこの素晴らしいステージは大盛況のうちに幕を閉じた。

昨今の情勢でなかなかリアルライブの開催が難しかったこともあり、3周年記念にこうしてファンとの交流を楽しみながら一緒にライブを作り上げられるというのは本当に幸せなことだと思う。

そんなファンに向けて、これからも大事に、幸せにしていきますと伝えることが出来るしきめぐだからこそ、この素晴らしいライブが完成したのだろう。
活動4年目となり常に進化を続ける式部めぐりの今後の活躍にも大きな期待が寄せられる。

■1部 Acoustic liveセットリスト

1. Aqua Loop
2. Sweet Bubble
3. ふめつのこころ cover
4. can’t take my eyes off you
5. neko ふかふか クッション
6. NONFICTION
7. 月影ミッドナイト
8. 52Hzの鯨 cover
9. Bloom

■イベント情報

イベント名:式部めぐり3rd Anniversary Party『Over the Moon』
開催日時:2023年2月12日(日)
1部 -acoustic live- OPEN 14:00 START 15:00
2部 -club night- OPEN 17:30 START 18:30
開催場所:渋谷clubasia

■アーティスト情報


式部めぐり

2020年2月8日、バーチャルYouTuber活動開始。平安のこじらせ系文学少女。百人一首とエレクトロサウンドが好き。名前には「紫式部」の才能への尊敬と、自身の不器用な性格を投影が込められている。太陽にはなれないし、月のように影や満ち欠けもあるからこそ、人の心に寄り添えるかもしれないと信じている。夢は「桜の季節に東京タワーで音楽ライブをする事」。

オフィシャルサイト:https://www.skmgsysy.com/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC0PGk7z_FV1FFj3avz7_38A
Twitter:https://twitter.com/ShikibuMeguri
楽曲リンク:https://www.tunecore.co.jp/artists/ShikibuMeguri?lang=ja

■山葵音楽学校プロジェクト

オフィシャルサイト:https://wasabims.com/
YouTube: https://www.youtube.com/channel/UC0Qe-wIc0ltbgdjfFfaOY9w
Twitter: https://twitter.com/wasabimspj

※「Monolis」に関するお問い合わせは以下までお願いします。
株式会社三五屋 担当:奥田
Mail:okuda.y@sangoya.co.jp