USAGI Production主宰イベント、DJデビューの”友人A”や”ミディ with 瀬戸美夜子”ら出演の『VirtuaREAL.XX -Spin Night-』オフィシャルレポート







次世代カルチャーを創るマネジメント事務所「USAGI Production」はこれまで、VTuberのオリジナル楽曲のコンピレーションアルバム『VirtuaREAL.00』『VirtuaREAL.00 -Reverse-』『VirtuaREAL.01』をリリース。リリース記念イベントではDJとLIVEを織り交ぜた高クオリティのパフォーマンスでVTuberのクラブシーンを代表する空間を創り上げている。

2020年2月29日(土)、そんなカルチャーの最先端を走るUSAGI Productionが、VirtuaREALシリーズ番外編としてスピンオフDJイベント『VirtuaREAL.XX -Spin Night-』を秋葉原エンタスで開催した。

取材・文・編集 / 森山ド・ロ (https://twitter.com/doro0157)
写真 / クロブチ (https://twitter.com/ozizo_midnight)

■Batsu

VRXXは開幕から手探りなしの、KMNZ「VR」からスタート。会場に溢れかえっていた観衆を一気にフロア最前線まで押し上げたのは、VirtuaREALを主催するUSAGI Production所属のDJ Batsu氏。開幕からクライマックスを迎えがちなVTuberクラブイベントだが、この日もトップバッターからBatsu氏は定番曲から、この日初出しの音源、自身が手掛けるRemix楽曲を織り交ぜたステージングで観衆をロックした。また、先月無期限休止を発表したEMMA HAZY MINAMIの楽曲を連続で披露する光景を目の当たりにし、クラブで流していくことで観衆の心の中でアーティストや楽曲が生き続けるようにと、彼女へのリスペクト溢れるセットリストで、VRXXは開幕からクライマックスを迎えていた。

■PSYQUI feat. 柚子花

続いて登場したPSYQUI feat. 柚子花は、最初にPSYQUI氏のDJプレイで開幕した。自身のRemixを容赦無くフロアに鳴り響かせたPSYQUI氏は、序盤から怒涛のクラブミュージックでフロアを歓喜させる。まさに狂乱じみたフロアを余所目に、PSYQUI氏はノンストップで曲を繋いでいく。そして、初のリアルライブ出演となったVTuberの柚子花が、初舞台とはいい意味で似つかわしくない、観衆の熱気で沸騰しそうなフロアに降臨した。柚子花自身もまた初舞台とは思えない煽りとライブパフォーマンスを披露する。パフォーマンスが始まると、ビートに合わせ一定の間隔で現れるどアップの柚子花に発狂する会場。大スクリーンに浮かび上がる可愛いVTuberのどアップ、そしてPSYQUI氏のトラック、なにをどう考えても、可愛いと音の暴力が会場で執行されていた。堂々とした歌を披露しながら、ライブ終盤まさかの「星詠みの歌」のカバーに観衆の熱気は最高潮を迎える。愛くるしい歌声とは裏腹に力強い歌声でフロアを釘付けにした柚子花、今回はカバーオンリーだったが、ライブでオリジナル楽曲を聞く機会が待ち遠しいそんな初舞台を見せてくれた。

<柚子花 セトリ>
1. Fly to the moon
2. Girly Cupid
3. Don’t you want me?
4. 星詠みの歌

■友人A

DJデビューでここまでギャップを見せつけることも少ないだろう。ホロライブの裏方担当として日々活動する友人Aは、普段は見せない趣味嗜好の音楽センスをこのVRXXで露呈させてしまうことになる。開幕ときのそらや白上フブキといったホロライブメンバーの楽曲でスタートさせ、”友人Aがホロライブの楽曲を流す”という至極当たり前の構図を見せながらも、徐々に殻を破ったような選曲が始まる。VTuberの楽曲を挟みつつも、電気グルーヴやCreepy Nutsなど普段のVTuberイベントでは聴けないような楽曲を流しながらDJデビューとは思えない堂々たるプレイを披露。しかし、夢色アスタリスクから始まり、キラメキライダー☆で締めるというホロライブの文脈をしっかり組み込ませてくるあたりさすがとしか言いようがない。ホロライブの裏方として、さらに今年はDJとしての活躍を期待したい。

<セトリ>
01 夢色アスタリスク (Dreaming ver.) / ときのそら
02 マイネームイズエリート / さくらみこ
03 Say!ファンファーレ! / 白上フブキ
04 twinkle night feat. somunia / nyankobrq & yaca
05 #しゅきしゅきぴっぴっぴ♡ / 夜乃ネオン
06 P!NGPONG QUEST / ピンキーポップヘップバーン
07 セブンティーナ / はるまきごはん feat.初音ミク
08 Someday Someday / 銀河アリス
09 ペトリコール / MonsterZ MATE
10 トレンチコートマフィア / Creepy Nuts
11 エジソン電 / 電気グルーヴ
12 神様のいうとおり / いしわたり淳治&砂原良徳 + やくしまるえつこ
13 TECHNOLOGIC~先端論理 / Daft Punk
14 Shangri-La / パスピエ
15 キリキリマイ / ORANGE RANGE
16 永遠にゲームで対戦したいキリタン / GYARI (ココアシガレットP)
17 インドア系ならトラックメイカー / Yunomi & nicamoq (湊あくあver)
18 チャイナアドバイス/相対性理論 (covered by Toccoyaki feat. somunia)
19 Reflection / AZKi
20 Hacked Fruity Luv / コーサカ feat. Marpril
21 リトルリドル (M@STER VERSION) / 双葉杏、城ヶ崎莉嘉、二宮飛鳥、白坂小梅、早坂美玲
22 キラメキライダー☆ / Hololive IDOL PROJECT

■tamu

VirtuaREALでは、いつもはトリを飾ってきたtamu氏が今回は早い時間からステージに登場。VTuberの定番曲を織り交ぜたプレイで、今回も早々にフロアをロックする。しかし今回のtamu氏は、m-floやPerfumeなど、今までは少し違ったイレギュラーな選曲でフロアを驚かせることになった。油断した観衆のど肝を抜くような選曲をしつつも、希来里パイといった新星VTuberをチョイス、また、「DANCE is the answer」や「MASAKARI」といったVirtuaREALシリーズの楽曲もしっかり披露し、安定感ある選曲と、説得力のあるパフォーマンスはさすがとしか言いようがない。

<セトリ>
01 君の街まで / エルセとさめのぽき
02 糸 / 花譜
03 命に嫌われている。/ AZKi
04 名前のない怪物 / 花鋏キョウ
05 without U / AZKi
06 Step up Super Star!! / 星乃めあ
07 アイイロメビウス / 犬山たまき
08 DOGMA / シスタークレア
09 新宝島 / サカナクション
10 人類みなセンパイ! / アズマリム
11 エイリアン・エイリアン (Remix) / ナユタン星人
12 Pink Gollira / 天輝おこめ
13 Dance With Cinderella ! / 輝夜月
14 Bad Apple!! feat. nomico / Alstroemeria Records
15 FANTASTIC / アメノセイ
16 DANCE is the answer / 紡音れい
17 FACE // FACE (The LASTTRAK Remix) / 鷹森ツヅル
18 come again / m-flo
19 ポリリズム / Perfume
20 MASAKARI / 朝ノ瑠璃&朝ノ茜
21 ラビュリントス / 希来里パイ
22 SEVENTH HAVEN / セブンスシスターズ
23 ray / BUMP OF CHICKEN feat. HATSUNE MIKU

■BOROWOTA (ぼっちぼろまる&ヲタきち)

VirtuaREAL初登場となるBOROWOTAは、ロックバンドバーチャルYouTuberとしてコンスタントにオリジナル楽曲を世に送り出しているぼっちぼろまる氏と、マルチクリエイターとして映像やデザインを担当するヲタきちのペア。普段のライブでは、生バンドでステージに立つぼろまる氏だが、この日はクラブイベントということで、普段のバンドミュージックではなく、クラブミュージックRemixやコンピレーションEP「BOTCHI BOX vol.1」を織り交ぜたステージングを見せてくれた。今回は本人たちがステージに降り立つサプライズから、八月二雪からボーカルのQキキがサプライズ出演するなど、ファンにはたまらないステージングだった。歌を披露している時も、DJをしている時も、この日秋葉原エンタスの空間で誰よりも楽しんでいる姿が印象的で、VRXXでしか見れない貴重なライブを見せてくれた。

<セトリ>
01 ハナサカステップ / 海月ねう
02 アイウェアラブソディー remix / ぼろまる
03 ダメニンゲンぱれーど remix / ぼろまる
04 夢幻 GF Remix / 八月二雪
05 Super Duper / 江戸レナ
06 品川シーサイド remix / あくまのゴート
07 MTC / 羽子田チカ
08 地獄おかわりチョモランマ remix / yaca
09 タワースピーカーストリート / 花奏かのん
10 ワンツーエポック / ぼろまる&八月二雪
11 僕も傘がない / ころねぽち
12 フクブクロック / 江戸レナ
13 デュクシキラキラ / 眠居ふわり
14 アブラカタブラリンリン remix / ぼろまる
15 タンタカタンタンタンタンメン remix / キツネDJ
16 タンタカタンタンタンタンメン / KMNZ LIZ

■ミディ with 瀬戸美夜子

ファンからすると、安心感あるお馴染みのペアだが、秋葉原エンタスのフロアから見る2人はまた違う、刺激的かつ、いい意味で暴力的なライブを見せてくれた。ミディのオリジナル楽曲と瀬戸美夜子のカバー、そして2人によるツインボーカルで完成されたセットリストは圧巻だった。瀬戸美夜子が歌うだけで発狂するフロアに追い討ちをかけるように披露した「Existence」や「天使であれたら」のカバーは、文脈的にファンからすると即死級の選曲で、悲鳴にも似た歓声がフロアに鳴り響く。ミディは、自身のオリジナル楽曲をここぞというタイミングで披露し、休息という甘えを許さないステージングを見せつける。しかしただ単にファンが楽しめるライブという訳ではなく、フロアにいた全員が自然と体を揺らしてしまうのは、ミディが手がける楽曲のクオリティの高さが唸りを上げている証拠だろう。そこに、瀬戸美夜子という人の心を掴む狂人が組み合わされば鬼に金棒になるのは必然、今後もこの2人のペアが見られる機会が増えればと切に願う。

<セトリ>
01 瀬戸美夜子スパチャソング
02 VR (MidyRemix) / KMNZ (Midy&美夜子ver.)
03 コンピューターミュージックガール / ミディ(Midy&美夜子ver.)
04 Brand-New LIVE / 樋口楓 (美夜子ver.)
05 きみわずらい / まねきケチャ (美夜子ver.)
06 Existence / 羽地すずめ (美夜子ver.)
07 天使であれたら / 白百合リリィ (美夜子ver.)
08 MIRAGE / ミディ
09 UnderGround / ミディ
10 SweetDream / ミディ
11 Absolute imagination / ミディ
12 Chamomile / ヨシナ (美夜子ver.)
13 ハイカラ浪漫 (爆速美夜子ver.)
14 Virtual to LIVE (Midy Future Bass Remix) / にじさんじ

■TAKUYA the bringer

今回、VRXXのトリを飾ったのは、TAKUYA the bringer。多種多様な選曲を披露し、フロアにいる観衆の感情を1時間近くグラングランに揺さぶるようなプレイを見せてくれた。序盤AZKiの「いのち」やEMMAの「からくりピエロ」のカバーなど、少ししんみりした選曲で酔わせながら、徐々に徐々にフロアをあっためていく。そしてアップテンポの楽曲を組み込ませ、あったまってきた所にまたローテンポの楽曲を挟みながら感情を揺さぶる。最終的にまりなす(仮)やド葛本社といったアッパーチューンで最高潮まで一気に到達させたところに、今回のイベントがMVの舞台にもなったMZMの「Beep☆CARAMEL」で終演するという、最初から最後まで気が抜けないフロアの空気感を操るかのようなプレイを披露した。

<セトリ>
01 ぼくらのいのち / ミディ
02 いのち / AZKi
03 図書室ボーイズサイエンス Remix / ぼっちぼろまる,zukio,ヲタきち
04 Surikizu / YACA IN DA HOUSE
05 Bite me SHORT EDIT / MonsterZ MATE
06 丸の内サディスティック / 椎名林檎
07 からくりピエロ / EMMA HAZY MINAMI
08 No title / れをる
09 ネオンライト -Electric Band Ver. / TEMPLIME,星宮とと
10 水際 / 八月二雪
11 蒼に躊躇う / 花鋏キョウ
12 大江戸コントローラー(feat TORIENA) / Yunomi
13 フィクサー / EMMA HAZY MINAMI
14 YY / 23.exe
15 夏を待ちわびて(feat.somunia) [The LASTTRAK Remix] / The LASTTRAK
16 純粋(VIP) / TEMPLIME,星宮とと
17 ルーマー / ポリスピカデリー
18 ルーティン (140Edit)
19 JUST IN MY HEART / まりなす(仮)
20 Fam☆Fam☆Time! / ド葛本社
21 だってあたしのヒーロー。 / 樋口楓&PandaBoY
22 過去を喰らう / 花譜
23 Beep☆CARAMEL / MonsterZ MATE

■VirtuaREAL×VIRTUAFRAK

5月4日(祝・月)
Veats Shibuya

イベント最後に行われた重大告知では、USAGI Productionが手掛ける「VirtuaREAL」、Vカルチャーの音楽の祭典「VIRTUAFREAK」のコラボレーションイベントが発表された。

3D空間上のSPWN全面バックアップのイベントとなっており、2020年5月4日(祝月)、会場はVeats Shibuyaで開催。出演者やイベントの詳細は後日発表となる。

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